田舎のおっさんが思うこと

田舎に住むおっさんの独り言だと思って読んでください

日本の農業が成長分野になるために必要なこと

 阿部内閣の成長戦略第2弾では、農水産業を成長産業と位置づけ

農業所得の倍増させるために、拡大が続く耕作放棄地を含めた

農地の集約化と企業が参入しやすいようにするための規制緩和を

実施すると発表しました。

 

 小規模農家や兼業農家の多い現状では、農産品を作るコストは

高くなりやすいですし、農地の集約化と耕作放棄地の有効活用は

日本の農業の競争力を高めてくれるでしょう。

 ですが、いくらの農地の集約化を図ったとしても、アメリカや

オーストラリアといった広大な土地を持つ国に日本の農業が対抗することは

不可能といえるでしょうし、途上国の農産品と価格で対抗することは

現実的ではありません。

 

 ですから、日本の農業を本当に成長産業としたいのらば、投資するのは

耕作地の集約などではなく、生産効率をより高めることのできる食物工場の

技術の確立なのではないでしょうか。

 

 現実にオランダは、国土面積が日本の50分の1しかなく、

低温で日照時間も恵まれない厳しい気候で人件費も日本より高い

にも関わらず農業輸出で黒字を出しています。

 

 オランダが農業で利益を上げているのは、高付加価値なものに

特化して生産しているというのもあるのですが、水耕栽培や養液栽培などで

生産性を向上させたりロボットを大幅に導入しコスト削減を図るなど

農業を製造業のような感覚で取り組んでいます。

 

 今、日本には、耕作放棄地も多くあるのですが、企業立地もままならない

工業団地も沢山あります。

 日本は、農業に適した国土面積がもともと少ないのですから、

どんなに集積したところでたかが知れています、

 しかし、製造業のノウハウを生かした食物工場ができれば、

耕作地は高さを活かせば膨大になりますし、なにより安定した生産が

可能になるはず。

 

 食物工場は、まだ生産できる品種も少なく現実的ではないのかも

しれませんが、農業の未来に投資するならばこのような分野に投資してこそ

農業を成長産業にできるのだと思うのです。