田舎のおっさんが思うこと

田舎に住むおっさんの独り言だと思って読んでください

貧困から向けだしにくい今の日本社会

 

 昨日、NHKで日本社会の貧困の特殊事情が紹介されていました。

 先進国で貧困が問題となるのは、仕事をしていない人達なのですが

日本では働く人の貧困率が先進国の中では群を抜いて高くなっているそうです。

 

 現実に日本の労働環境は、正社員の場合いでも過酷な長時間労働を

強いられますし、非正規の労働者は低賃金を補うため仕事を掛け持ち

しなくては生活が困窮してしまいます。

 

 もちろん、資本主義社会では、特殊な技能の持ち主や会社に利益を与える

一部の人に高い賃金を支払い、誰にでもできる仕事は低賃金で働くのは

仕方のないことです。

 しかし、現在の日本では貧困に陥った人がそこから抜け出すのが容易でない

ばかりでなくスラム街のような貧困の人が生活する場もありません。

 しかも、社会保障は1億総中流社会の時の制度そのままですから

貧困家庭にはその社会保障負担は重く生活保護基準を下回る収入でも

税の負担からは免れません。

 

 昔の日本のような一億総中流時代というのは、ある意味、歴史の中の

バブルのような時代であり、これかは江戸時代や戦前の頃のような

金持ちと貧乏人しかいない正しい資本主義社会の形に戻っただけとも

いえるでしょう。

  

 ”

”働けど働けどなお我が暮らし楽にならざりじっと手を見る”

 

 この詩を読んだの石川啄木という詩人ですが、経済大国といわれる

までになった現在でも社会の構造というのは基本的に昔とあまり変わっていない

ということなのでしょうか。